在校生・保護者のみなさまへ/これまでの更新 2014年2〜4月


更新:2014年4月5日

校長先生からのお知らせ
「月刊グローバル経営」誌掲載
「海外子女教育とグローバル人材育成」
特集記事閲読のご案内

保護者のみなさんへ

私が親しく付き合っている日本在外企業協会の機関誌「グローバル経営」の2013年12月号に「海外子女教育とグローバル人材育成」という特集があり、各界の人たちの記事が掲載されています。
主として企業派遣の子弟に関するものですが、日本政府が海外で日本語を学ぶ子弟たちに期待するものが如何に大きいのかということを理解していただきたいと思い、多くの方に読んでもらいたく、この特集記事の転載を許可してもらいました。
必ず、なにかヒントや激励の言葉が見つかると思います。
また読後、コメントもいただければ有り難いです。

補習校校長 浦田良一

日本在外企業協会発行「月刊グローバル経営」2013年12月号
「海外子女教育とグローバル人材育成」
ダウンロード:pdf(PDFファイル/3.1MB)

なお、この記事につきましては、日本在外企業協会様のご厚意により当ホームページへの掲載の許可をいただいております。無断配布、インターネット上への配信や無断転載、再編集などはお控えいただけますよう、お願い申し上げます。

一般社団法人 日本在外企業協会のホームページ:www.joea.or.jp




更新:2014年3月5日

校長先生のコラム

「ご家庭での日本語について」

 私の二人の娘たちは、小学、中学の9年間を日本人学校。その後大学卒業まではフランスの教育を受けてすごしました。日日家庭の我が家では、当然のことながら、家庭内での会話はすべて日本語です。補習校の運営に携わってから、はじめて日仏家庭の子供たちの実態に触れることになりました。子供たちが家庭内でどのくらい日本語をつかっているのか、その程度差はかなりあるように思えます。同じクラスの中でも、生徒たちにはかなりの年齢差があります。社会的な知識の能力差は明らかです。教員たちは、生徒たちのフランスの学校での能力を頭に入れながら、日本語力を高めようとしています。

 先日、運営委員会で、委員の一人、精神科医の太田先生が出席されていて、雑談の中で重要なコメントがありましたので、お知らせしたいと思います。

・・・子供が現地校からの帰り道に、「今日、こんな面白いことがあった。先生がこんな話をしてくれた・・・」と興奮してフランス語で喋りだすと、お母さんは「日本語で言いなさい・・・」と、話を遮っておられませんか? すぐに、さっと日本語に切り替えられる子供ならいいけれど、普通、低学年の子供たちは急には日本語モードにならないものです。子供は自分の体験を伝えるのに、そのとき見聞きしたそのままの言葉でなら簡単なのに、日本語に切り替えて・・・となると、抵抗があるのです。
 日本語で話すことを強制すると、だんだんしゃべるのが億劫になり、親子のコミュニケーションに齟齬をきたす例がある。そんなときは、子どもにはそのままフランス語で喋らせておいて、お母さんは日本語で受け答えする・・・という聞き方が大事で、そのうち子どもが徐々に日本語で話し始めるように自然に誘導するとストレスが少なくてすみますよ・・・

 こんなことはすでに、ご家庭で取り入れられておられれば、釈迦に説法と聞き過ごしてください。私には体験がない新鮮なコメントだったのです。
 我々教職員は、日本語の勉強が楽しいものであるようにと心掛けていますが、それよりもご家庭内でのコミュニケーションの方が、もっと大切だと思っています。

補習校校長 浦田良一




更新:2014年2月5日

・第五回 音読発表会の写真
・校長先生のコラム「音読発表会のあとで」
・保護者による音読発表会レポート
を掲載しました。

写真はこちらからご覧下さい。
また、校長先生のフォトギャラリーのページもご覧下さい。
保護者によるレポートは保護者の声のページに掲載しております。


「音読発表会のあとで」

音読発表会直後の、25日土曜日9クラス、29日水曜日5クラスの全クラスの生徒たちに直接会って感想を聞きました。
音読発表会の当日にも多数のご父兄の方々から教員たちへ直接コメントを頂いたり、後日回収させて頂いているアンケートを一部拝見しただけですが、ご満足いただけた様子が伝わって来てとても嬉しく思っていますが、生徒たちのナマの声を聞きたかったので、各クラスで数分間ずつ、次のような簡単な質問をして、生徒たちの声を聞きました。

1 楽しかったですか?
2 緊張しましたか?
3 教室で練習していた時と、当日ではどっちの方が上手に出来たと思いますか?

1 の質問に対しては、ほとんど全員が楽しかったと答えてくれました。自分たちが読むことが楽しかったということですが、他の学年の話を聞くのが面白かったと答えてくれた生徒もいました。

2 の質問に対しても、ほとんど全員が緊張しなかったと答えて、むしろ、どうしてそのような質問をするの?というような怪訝な表情をしている生徒もいました。「校長先生は、小学生のとき、学芸会は大嫌いで、大勢の人の前で話すというのは、とても苦手だったから、楽しいと思ったこともないし、緊張していて誰がどんな顔をして見ているかなどの余裕は全くなかったのに、君たちは緊張しなかったんだね。すごいね。」というしか有りませんでした。

3 の質問への答えも、当日の方が良く出来たと思う生徒が圧倒的に多数でした。そうではなかった生徒が数名いるので、「どこが悪かったの?何か間違えたの?」と聞くと、「うーん、同じくらいだったかな」と修正します。重ねて「どうして、大勢の人たちがいるのに、当日の方がよくできたの?」と聞くと、「お父さんやお母さんがいるから、しっかり読もうと思った。」「これまで練習してきたし、家でも何度も練習したから」と練習の成果だという生徒が多数いました。
小学6年と4年のクラスの生徒たちは、過半数が「練習の時のほうがよかった・・・」と反省点が先に出ます。自分自身に厳しいというか、満足できなかった点が気にかかるのでしょう。裏返せば向上心の表れです。

抜群の表現力で格の違いを見せた中学クラスには、同じ質問はしませんでした。彼らには、「あれだけのことができるのなら、もっと難しいものをやってみたらどう?」と提案してみました。「面白そうですね。来年も頑張ります。」と言ってくれました。どんなものを選び、誰がどの役をやるのか、今から楽しみです。

各クラスでこのような質問をして最後には「みんなで一緒に読んだから、うまく出来たのだと思わないかい?一人で全部読むことになったら、あんな風にできたかな?と聞くと、「できなかったと思います。」との答えが返ってきます。みんなで分担したから自分のパートをきっちり読めたのだということ、仲間に負けないようにしっかり読むという気持ちも強く働いていたはずです。私は、締めくくりに「練習したから、うまくできたんだよ。急にこれを読みなさいと、新しいテキストを配られたら、うまくできなかっただろうね。だから、毎日の小さいことの積み重ねが、次のことを理解する楽しみになるので、上手に読めたかどうかは大きな問題ではないんだよ。あの日が楽しかった事が一番大事なこと。と結びました。教科書の進捗が遅れることをカバーしても余りある総合学習効果が得られたと確信しています。

25日、29日の両日、生徒たちがロビーで待つ間の賑やかさは、いつもとは全く違ったもので、一仕事を終えた安堵感が溢れているようでした。

補習校校長 浦田良一



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